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6月4日 新総理

新たな総理大臣が決まった。
今回のように国では、国会が国会議員の中から総理大臣を指名する。
多数を占めた与党(今回は民主党)から総理大臣を出し、
内閣をつくることになる。
そして内閣と与党(連立与党)が一体となって政府を運営する。

法案や予算案は、通常 内閣と与党が協議して作り、
国会において野党との論戦が行われる。

一方、地方自治体では、首長は市民から選挙で直接選ばれる。
議会の多数党や最大会派から首長を制度的に出しているわけではないので、地方議会には国会で言うような与党、野党は本来存在しないことになる。

首長は議会の「与党≒最大会派」と相談するのではなく、
直接市民からさまざまな意見を聞きながら
議案(条例案・予算案・政策案など)をつくり議会に提出する。

そして、本会議や委員会など市民が見ている公開の場で
首長と議員が討議する。
そこでは与党、野党ではなく、
全議員が是々非々の立場で、やはり直接市民の意見を聞きながら、
議案が市民の利益になるかどうか議論し決定する。

これを 国の議院内閣制に対し、二元代表制と呼ぶ。

ところがだ。地方自治体でも国の議院内閣制と同じように
首長と与党(この場合は最大会派)の協議で議案を決めるものと考え、
首長が提案する前に その議案に事前に意見を反映させることができるのが有力議員だと思っている人も多い。

だから、首長がタウンミーティングを行うなど
市民の意見を直接聞くことを重視すると、
「市民の代表である議会があるにもかかわらず、議会軽視だ」
といった間違った批判を行ったりする。

つまりは、先にあげた国の議院内閣制と二元代表制を混同しているのだ。

つづく
by fumitakashien2005 | 2010-06-05 00:10 | 日記