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医療費問題

<診療報酬>75歳以上に「定額制」厚労省が検討へ

 厚生労働省は75歳以上の人の診療報酬(治療費)について、08年4月から病気の種類や病状に応じた「定額制」とする検討に入った。社会保障審議会に5日、「後期高齢者医療のあり方に関する特別部会」を発足させ、具体案の検討を始める。現行の「出来高制」は医療費増大の要因とされ、定額制が導入されれば医療費の抑制につながるだけでなく、お年寄りの自己負担も減る。ただ、医療機関を適切に評価する制度がない現状では、高齢者医療の切り捨てにつながりかねない危険性もはらんでいる。

 出来高制の下では、医師が患者を「薬漬け」にし、収益を上げることも可能。定額制なら過剰診療分は医療機関の出費となり、ムダな治療に歯止めをかける効果はある。同省は「医療費のかかる75歳以上を対象にすれば抑制効果が大きい」と判断した。

 具体案は部会で今年度中に詰めるが、厚労省は入院治療について、脳腫瘍(しゅよう)や白内障など個別の病気それぞれに薬剤、検査費まで含めたワンパッケージで価格を設定する考えだ。同じ病気でも投薬量、検査回数など治療の必要度に応じ、複数の定価を設ける。

 厚労省は外来や終末期医療への導入も検討しているが、日本医師会は「必要十分な治療ができず、過小診療を招く」と強く反発。小規模診療所まで対象にすれば収入減となる可能性が高く、議論の混乱も予想される。

 今年成立した医療制度改革関連法は、75歳以上を対象とした新健康保険創設(08年4月)を盛り込んでいる。同省は、75歳以上の診療報酬も高齢者の特性に応じた独自の体系に再編する必要性を主張していた。     

 ◆出来高制と定額制

 現行の診療報酬は、手術、検査など診療行為ごとに点数が決められ、その合計を治療費とする出来高制が基本。医療機関は点数を積み上げるほど収入が増え、過剰診療を誘発すると指摘されている。一方、過剰診療にも決められた価格しか払わないのが定額制で、医療費抑制策の切り札とされる。その半面、差額を浮かすことを狙った過小診療の呼び水となる危険もある。厚労省は06年度、360病院で定額制を試行している。  「06.10.05毎日新聞」


医師の67%が使用に慎重 後発医薬品で日医調

 日本医師会が会員医師を対象に後発医薬品について尋ねたアンケートで、使用に「慎重あるいは懐疑的」との意見が67%に達した。「積極的あるいは好意的」は17%、「中間的」は16%。
 後発品は、特許が切れた先発医薬品と同じ主成分で作られ、先発品より価格が安い。公正取引委員会が9月下旬に公表したアンケート結果では「選択可能な場合、どちらを選ぶか」との問いに、消費者の97%が後発品としており、診療をする側と受ける側の意識の違いが鮮明になった。   「06.10.03共同通信」
by fumitakashien2005 | 2006-10-05 17:03 | ニュース